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中高年のためのリフォーム術 車いすの自走体験
 
中高年のためのリフォーム術
日々の、障害者や高齢者の住環境整備業務を通じて思うあれこれを綴ることで団塊の世代の応援歌としたい。
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車いすの自走体験
先日隣町でセミナーをさせて頂いた縁で、同町の介護保険担当職員の方が、
ポリテクセンターでの車いすの体感検証に参加されました。

     屋内ゾーン
写真のゾーンは屋内移動を体感して頂くためのゾーンで、この右奥に
屋外スロープのゾーンが設置されています。

約1時間半掛けて、両ゾーンを1クール8名程度の人員で検証します。

写真の屋内ゾーンで検証するのは、
・85cmの通路から直角に85cmのコーナーを曲がる事が出来るか?
 また、通路巾75cmから75cm巾のコーナーはどうか?
 通路の巾とそれに続くコーナーの巾(または開口巾)にはどんな法則があるのか?

 1.自走型車いす(タイヤに回転用の輪=ハンドリムが付いている)では?
 2.介助型(タイヤ径も小さく自操用の輪が付いていない)では?

・ハンドリムを廻しての走行と手掛かりを探っての走行はどちらの方が移動がスムーズ?

・敷居段差5cmに対応している擦り付け板(別呼称:スロープ)を昇降出来る方は?

・車いすから便座への移乗は縦手すりと横手すりのどちらを使いますか?
 また便座から車いすへの移乗の際はどう?

・あなたは車いすでのバックは上手ですか?

それやこれやで、屋内移動を行う場合の様々な問題点を体感します。
訓練時間の制約もあって、両碗を使っての検証のみです。
片手片足を使っての走行ですと、もっと多くの移動制限があり検証時間も長くなります。

次に屋外ゾーンに移行するのですが、その前に
・物として運ぶから段差越えが大変、人を運べば段差越えも楽になります。の経験シーン。

いよいよスロープ昇降です。
1/15、1/12、1/8 の三つの勾配スロープが連結されています。
全長6m弱の坂道です。

延岡市の介護担当課の職員さん達も(延べ人数で十数人位?)、このスロープ走行体験が
その後の改修案件対応にとても役立ったと話されています。
自分の身体で体得した数値は、確かに説得力があると思います。

・最初は両碗を使っての前向き登上走行。
 最初の1/15のスロープ入り口で引っ掛かる方が現れます。
 スロープの始まりが床面より1cmほど高くなっているためです。
 その部分に段差を無くす小さな部材をくっつけて検証再開です。

 男女を問わず大部分の方が全勾配を制覇します。
 勢いのある方は1/8の斜面で前輪が浮き上がってあわてます。
 1.ここで、電動車いすの坂道発進時の転倒の危険についてと。
 2.買い物の袋を介助ハンドルにぶら下げる危険についてしばしレクチャー。
   買い物は膝の上に・・・。

・次いで片手片足による前向き登上走行。
 女性の大半は最初の1/15のスロープでギブアップ。
 男性の何割かが1/8スロープの入り口まではなんとか。

ここで検証にブレーキを掛けなければなりません。
「登上走行競争を行っているわけではありません。どこまで登れたから偉いということ
ではありません。障害を持たれた方にとってはどうなのかを体得して頂くことが目的です。」
「がむしゃらに頑張って、登って頂く必要はありません。」
放っておくと拍手をしかねません。
それでも各期受講生グループで、毎期一名位の方が1/8スロープまで完走します。

次に、片手片足走行で後ろ向きに全員登頂を目指します。
ほぼ100%の方が完走します。
ここで初めて車いすでのスロープ降下を行います。
参加者の中で、一番運動神経の良さそうな方を被験者として選抜します。

・後ろ向きの降下を行います。
 後輪が坂に掛かった所でギブアップです。後ろ向きでの降下は先ず不可能です。

・下方向きに両碗でハンドリムを操作しながら降下します。
 1/8の部分では意外に勢いが付いてきて、ブレーキ操作が厳しいことが分かります。

・片手片足操作で降下します。
 基本的に足が方向舵兼ブレーキ、ハンドリムはひたすらブレーキ。
 右に左にふらふらしながら下っていきます。

ここから運動神経が必要です。
・片手片足で下りながら私の合図でポンと足を跳ね上げます。
 想定:夕べの雨で濡れ落ち葉がスロープに貼り付いており、それで足が滑って・・。

運動神経の良い方ほど効果は劇的です。
足が滑って片方のハンドリムだけを握りしめた結果、車いすは斜面で見事に横向きになります。
補助者である私がいなければ見事な転倒シーンが・・。
一方臆病な方は、最初からそうした動きを想定して、私の合図の前になぜかズルズルとユックリ
下っていきます。

体験後、両碗操作できる方へのスローププランの提案の内容、片手片足操作の方への提案の
内容それぞれを総括としてお話しします。

おまけで、
お孫さんと公園に遊びに行きました。
両碗でハンドリム操作を懸命にしますが、お孫さんの足に追いつきません。
そこで、こういう提案をして差し上げたらホラ追いつきました。の経験シーン。

これがゾーンでの車いす体験講義のワンクールです。
参加された隣町の職員の方も、車いすの改修案件への対応に自信を持たれたようです。

どの検証の場面でも必ずお伝えするのは、

「皆さんはプラン提案者であって、大工さんではありません。従って、
「計画通りに工事が終了しました、失礼します。」では通りません。
改修された設備や環境をどう使って生活して頂くかを、介助者の動きや
福祉用具の準備位置まで事細かにお伝えした上で御家族やご本人がなるほどと
納得されてようやく業務の終了と言えます。」

そうは言うものの、
実は、このお伝えするところがぼくと自身にも、今だ一番難しいのです。


スレッドタイトルと内容が一致しない事もままありますので、ホームページに2011年4月までの過去ログの検索ページを設けています。  
 リスト→ http://jukankyo.web.fc2.com/blogl-list2.htm
 当社の業務の有り様については下記記事で。
 http://jukankyou.blog49.fc2.com/blog-entry-218.html
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この記事に対するコメント
今年もお騒がせしました
 以前から思っていましたが、

このポリテクセンターの施設の充実ぶりはすごいですよね。

うらやましい。

知っている限り、ありません。

是非、私もワンクール体験したいものです。

車いすでスロープ昇ったり、高齢者疑似体験で動作する時には、

勢い付けずに、できるだけゆっくりやると つらさ倍増しますよね。

ゆっくりやった方が 体験で学んだり気付いたりすることが増えます。

「教える」よりも手っ取り早く 強烈に気付いてもらえます。

「ゆっくり」が実は、一番の近道なんです。


来年も御指導お願い致します。
【2010/12/28 00:00】 URL | mucca #- [ 編集]


muccaさん コメント有り難うございます。

実はこのゾーン、外部の方も利用できます。

使用料は1日当たり・・円、(民業圧迫をはばかって大きな声では宣伝していません。)

タバコ数本分位と考えて頂ければ(一人当たりではありません。1団体です。)。

健常な方が装具を付けて動作されても、最初は不自由さと不便さを感じるだけで、

障害を持たれた方の痛みへの共感を持つだけに終始してしまいます。

何回か経験する内に、ようやく、何をどうすれば出来ることが増えるのかに気持ちを

向ける余裕が出てくるようです。

中学生の装具体験後の感想に「障害を持った人は大変だと思った。こういう不自由な身体

にならないよう自分も気を付けたい。」というのがありました。

一般的な装具体験では、そういう風になり勝ちですね。

会社のHP http://www.baryon-inc.net/ やっと公開されたようですね。

コンテンツの充実を期待しています。

来年も宜しくお願い致します。


【2010/12/28 09:37】 URL | ぼくと #dDm6s.8Q [ 編集]

あぁ、そう言えば
お知らせするのをうっかり忘れてしまい、

この場をお借りして・・・

でも先に、お気付きになりましたね。

さすがです。ありがとうございます。
【2010/12/28 23:11】 URL | mucca #- [ 編集]


コンテンツの中で、「アセスメントに役立つ 病気と障害の話」がとても内容が深くて
参考になります。

その内にmuccaさんの実務事例も掲載されるのでしょうね。
楽しみに待っています。

【2010/12/29 08:13】 URL | ぼくと #dDm6s.8Q [ 編集]

お久しぶりです。
こんにちは。ご無沙汰しています。
いつも読み逃げですみませんでした。

本当に「1度は行ってみたい延岡ポリテクセンター」です。

ツアーでも組んで欲しい。。。(笑)
ご近所なら、絶対に行ってますね。

ただできないことの体験だけでなく、辛さや危険性が体験できるのが良いですね。

できないことをどうしたらできることにつなげられるか、危険回避はどうしたら良いか。。。。
色々な体験ができるのですね。
高齢者や障害者の方に見て頂いたら、もっといろいろ出てくるかもしれません。

判って欲しいこと、できるようになりたいこと、日常生活で危険や不自由なこと。


学べることがどんどん広がっていきそうですね。

来年もぼくとさんのブログを楽しみにしています。


本年は大変お世話になりました。

来年もどうぞ宜しくお願いいたします。
【2010/12/29 12:50】 URL | Junko mama #- [ 編集]


Junko mamaさん コメント有り難うございます。

検証者兼講師を、何らかの障害を持たれた方にお願いしようかという話しもあったのですが諸般の事情で行えていません。

意外に、高齢の御家族と同居されている方は少ないのが現状です。
従って、普通そうですよねと同意を求める部分が必ずしもスムーズには行きません。
そしてスムーズに流れない部分が、私にはとても勉強になっています。

Junko mamaさん 来年も宜しくお願い致します。

【2010/12/29 15:18】 URL | ぼくと #dDm6s.8Q [ 編集]


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いもがらぼくと

Author:いもがらぼくと
「城山の鐘 なりいでぬ 幼なかりし・・」城下町・宮崎県延岡市の地で、疾患を持たれた高齢者の住環境整備や老後に備えたリフォームを専門とした建築会社「住環境デザイン社」を経営しています。

年齢は団塊世代の末席。
趣味は「釣り道具の手入れ?」としておきます。



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