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中高年のためのリフォーム術 理由書の書き方
 
中高年のためのリフォーム術
日々の、障害者や高齢者の住環境整備業務を通じて思うあれこれを綴ることで団塊の世代の応援歌としたい。
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理由書の書き方
先日ケアマネージャの要請で、自宅改修を考えて居られるお宅にお伺いしました。
息子さんが大工さんでプランを考えているが、上手くいかないようなのでアドバイスをということでした。
利用者である母上にもお会いした上で、簡単なプラン図を作成し説明させて頂きました。

一部に段差解消のための踏み段を予定しました。
体重がやや過重な方で、両碗を使わなければ踏み段昇降は容易ではないと判断し、
壁面への手すり設置と併せて反対側にも独立型の手すり設置を計画しました。

プランの説明をしたとたん息子さん、
「この手すり(独立型手すり)は、いらんでしょう。」
私、
「なぜそう思われますか?」
息子さん、
「お袋の体重を支えきれないと思いますから。この手すりでは手すりの足部が弱くグラグラするでしょう。」

支援者側は、ここには必然的にこうした物が必要であると考える。
施工者側は、それに対し建築構造的な可否を考える。

ここで優先されるべきは、支援策(手掛かり設置)の実現であることは言うまでもありません。
木製手すりで安定感がなければ金属製の手すり設置または、いっそ子壁を造るか。
どうでも手掛かりを設置しなければなりません。

結局小壁を造ることで決着したのですが、このやり取りで感じたことがあります。
ケアマネージャが大工さんと打ち合わせをする際に、あれこれと施工すべき工事内容を提示する
ことは良い結果を生まないこともあるのかも知れないということです。

具体的な工事プランが提示されれば、施工側は当然その工事の可否を考えます。
答えが否と出れば、この工事は出来ないと答えてしまいます。
上の例示で、
「壁と反対側にも、何か昇降用の手掛かりを考えて欲しい」というアプローチであったら
「こうしたらどうか、こういうやり方もある。」という方向に進んだはずと思います。
今回はたまたま、私に建築的な知識があったので構造的な詰めがスムーズに進みましたが、
そうでなければ反対側の手掛かりは無しで終わったのかも知れません。

だからといって大工さんに、単にこういう状況が欲しいと投げかけるだけでは、
上手くいかないことも確かです。
「手すりを付けるのがこっちの仕事、どう付けるか考えるのはあんたの仕事。」

双方歩み寄って認識を共通させながら対応策を練る。
なかなか、そうは問屋が卸さない。

大工さんからの歩み寄り(=福祉的なアプローチ)の期待は現実的ではないでしょうから、
支援職からの歩み寄り(=踏み込み)の地歩が多く期待されるのはやむを得ないと思われます。

施工側の創意工夫を引き出しながら、対象者に必要な効用を持つ的確な工事を行ってもらう。
「そこはそれ、古からの女性の手練手管で」と言ったら叱られますか。

表題については下記へ。

介護保険での改修では、手続きの一環として「住宅改修が必要な理由書」という書類の作成があります。
「 」の語句、日本語として少し変ですよね。
住宅改修が必要な理由を記述した書(書類)という意味なんでしょうが、このままの表題ですと
住宅改修を必要とする「理由書という名の建物」という意味になると思います。

まあ、それは置いといて。
理由書は(1)と(2)の二枚の表になっています。

(1)では、まず総合的状況として 
1.「利用者の身体状況」について記述します。
   次に 
2.「介護状況」
   そして 
3.「住宅改修により、利用者等は日常生活をどう変えたいか」

1.2.は淡々と状況を記述するだけですので、それほど困難ではありません。
問題は3.です。

ポリテクセンターに於ける講習でも理由書の作成講習があります。
3.の記述について、ICFの考え方を用いて表現するように
・・で困っている。・・したい。と言う表現を使わずに
・・をすることで・・が出来るようになる。・・が行える。

という表現にするように何度も話をさせて頂くのですが、結局

(段差があって移動が困難で困っている。段差を無くしたい。)

(開口巾が狭く車いすが容易に通れなくて困っている。通れるように改修したい。)

と言う表現になってしまいます。

歴年、相当数の受講生の方々に記述手法の講習を行って、その都度あれこれ工夫をして
前向きの表現になるように努力してきているのですが一向に修正できません。

そこで、
改めて設問の文章を検証してみました。

「住宅改修により、利用者等は日常生活をどう変えたいか」
”どう変えたいか”の語句からは

どう変えたいか=変える前の環境はこうだから困っている。それを困らないように変えたい。
そういう風に受講生の皆さんは捉えているようなのです。

必然的に表現は、(・・だから困っている。・・したい。)となるわけです。

これを、
住宅改修により、利用者等はどういう生活が出来るようになるのか」
もしくは、
「住宅改修により、利用者等の自立度や介護負担はどう変えられるのか」
とすると、かなり前向きの表現が出てくるのではないかと考えています。

次回の講習では、この3.の部分の文章を上記赤文字のどちらかに書き換えて講習させて頂こうと考えています。
どういう記述結果が出るのか楽しみです。
前向きの記述をして頂ければ大成功です。
勿論、標準書式の理由書もお渡しはするのですが。

理由書の(2)はどうなのだという方は、当社の理由書の書き方をクリックして下さい。


スレッドタイトルと内容が一致しない事もままありますので、ホームページに2011年4月までの過去ログの検索ページを設けています。  
 リスト→ http://jukankyo.web.fc2.com/blogl-list2.htm
 当社の業務の有り様については下記記事で。
 http://jukankyou.blog49.fc2.com/blog-entry-218.html
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この記事に対するコメント
こんにちは
 cmとmmもそうですね。あるいは尺貫法。
どれを使うのが「正しい」のか、ということではなく
意図が指示が正しく伝わるか、と言う事なので正解は無いし。
大工さんは既製品としての独立型手すりは知らないでしょうし
「大工さん」ですから木工事で小壁を作る方がやり易いのもわかります。
でも既製品の良さも受け入れて欲しいですし
反対に支援者側にも正確に伝える努力は相当に要求されます。
でも・・・。というところですね。
できるだけ最善の努力を関係者全員が心掛ければ良い結果が出ます。
インターネットがこれだけ普及すると「そうは問屋が卸さない」も死語になりそうですね。

ところで、質問です。
今回の場合、プラン作成等アドバイス料は発生していると思われますが
請負業者が「住環境デザイン社」さんで、下職として息子の大工さんですか?
それともアドバイス料として利用者さんから頂戴したのですか?
それとも・・・?
【2010/04/23 09:28】 URL | mucca #- [ 編集]

アドバイス料
muccaさん コメント有り難うございます。

アドバイス料については、最後の それとも?の方です。
この程度のアドバイスは無料で行っています。

なぜかと言いますと、
私としては、それぞれにきちんと対処してアドバイスしているつもりなのですが
現場の管理までは行わないため、思ったほどの良好な結果が期待できません。

現場の事情が優先され、ちょっと違うかな?という方向に行くことが多いためです。
アドバイスの成果が期待できないのに、対価だけ頂くのも心苦しいのです。
成果が全くのゼロ、ということもないとは思いますが。


【2010/04/23 15:12】 URL | ぼくと #dDm6s.8Q [ 編集]

遅ればせながら
丁寧な回答ありがとうございます。
全然「この程度のアドバイス」ではないと思いますが、
やはり監修を含めての効果 ⇒ 対価 ということですね。
アドバイスしても正確に伝わらないと期待したほどの効果が出なかったり・・・
アドバイス料としてお金を受け取っていると ややこしい事になりそうですし。
目先で物事を考えてしまう私は もっと人間としてプロとして 研鑽しなければなりません。
【2010/05/04 15:49】 URL | mucca #- [ 編集]


muccaさん コメント有り難うございます。
連休、どうお過ごしですか。

4月は4件のアドバイス依頼でした。
1件は、大工さんの知識に不安があるということで結局、私の方で工事を
行いました。

もう1件は着工直前で、すでに全ての資材の準備も済んでおり、この時点での
大幅なプラン変更は別のトラブルが起きる状況でしたので充分なアドバイスは
行えませんでした。

アドバイスの場合、こうあるべきより、関係者の感情や今の状況に視点を置くことが多くなります。
【2010/05/05 08:44】 URL | ぼくと #dDm6s.8Q [ 編集]


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いもがらぼくと

Author:いもがらぼくと
「城山の鐘 なりいでぬ 幼なかりし・・」城下町・宮崎県延岡市の地で、疾患を持たれた高齢者の住環境整備や老後に備えたリフォームを専門とした建築会社「住環境デザイン社」を経営しています。

年齢は団塊世代の末席。
趣味は「釣り道具の手入れ?」としておきます。



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